Skip to main content

世界中で活躍する「行動人」

2024年1月

By

United States

ローワーキーズ・ロータリークラブ(フロリダ州)は、ビッグ・パイン・キーで行われる独立記念日フェスティバルの花火のスポンサーとして知られています。昨年のフェスティバルでは、モンロー郡の200周年記念で大規模なキーライムパイを作るという特別イベントにも参加。地元シェフのカーミット・カーペンターさんとポール・メンタさんが作った直径13.14フィート(4メートル)の特大パイを、ロータリアンたちが味見しました。円周率(パイ)を連想させるこのパイは、2018年にフロリダの企業が制作した直径12.25フィート(3.7メートル)のパイを超えています。グラハムクラッカーのパイ生地にライムジュースとコンデンスミルクの具材が載ったパイの作り手たちは、世界最大のパイとして認定される日を心待ちにしています。全部で何人分になったかは不明ですが、同クラブ会員のキアラ・マックグローさんは少なくとも「ものすごく大勢」と言います。

Brazil

家庭用食用油を間違った方法で処分すると生態系に危害を及ぼすだけでなく、廃棄物を新製品にリサイクルする機会を逃すことになります。また、排水溝に油を捨てれば、水処理の費用もかさみます。ペナポリス・ローターアクトクラブ(サンパウロ州)は、リサイクルの利点とその方法を説明するパンフレットとともに、ボトルで油をためるのに使う漏斗(じょうご)を400本配布しました。ペナポリスのリサイクル協同組合の会員が油入りのボトルを収集し、バイオディーゼル、自家製石鹸、塗料、樹脂、動物飼料の材料として販売しています。「あらゆる形態の汚染を減らし、防止することが大事」と同クラブ会員のルーカス・シルベイラ・デ・カンポスさんは言います。

  • 1493.00

    クリストファー・コロンブスが西インド諸島に柑橘類の種を持ち込んだ年

  • 60.00億ドル

    2022年のUCオイル(廃食用油)の世界市場規模

Finland

ロータリアンたちはフィンランド環境研究所と協力してバルト海のゴミの収集、分類、測定を行っています。第1420地区パストガバナーでヘルシンキシティウェスト・ロータリークラブ会員のリーサ・シェーンベリさんは、「科学者にはこのような作業をする時間がほとんどない」と話します。The Environmental Sustainability Rotary Action Group(環境の持続可能性のためのロータリー行動グループ)のフィンランドのコーディネーターを務めるシェーンベリさんは、地区のボランティアを率いて、青緑色藻類の繁殖のモニタリングや研究資金の調達、海洋保全の促進を行っています。9月には22人のロータリー青少年交換学生を招いて、スオメンリンナ島沖の測地遠征を実施しました。その際、ポリマー繊維やショックチューブ起爆装置の建設廃棄物も回収した、とシェーンベリさんは言います。その後にロータリー主導で開催した「ニシンのために漕ごう(Rowing for Herring)」というボートレース大会には、300人もの参加者を集めました。

Nepal

小児科医で、ビルガンジ・ロータリークラブ元会長のアナンド・ジャさんは、地元(カトマンズから南に約80キロ)の子どもの多くが体重不足であることに気づきました。「ほとんどの親は、子どもに牛乳しか与えません」とジャさんは言います。「そのため、主に鉄欠乏症の症状が見られました」。この症状は食生活を改善すれば食事で容易に治せます。2018年以降、ジャさんは子どもの栄養に関する会議を11回開催しており、毎回80人もの保護者が参加しています。会議では、「どうすればジャンクフードを食べさせないようにできるか」など、親たちが直面する問題についての話しあいも行われます。「実践的な解決策を提供するように努めています。親たちが犯す最も大きな過ちは、食生活を計画しないこと」で、食品の栄養価を考えていないことだとジャさんは言います。同クラブの会員が会議の運営を手伝っています。

  • 242.00

    バルト海で記録された魚種の数

  • 19.00%

    ネパールの5歳未満児のうち体重不足の児童の割合

South Africa

ヨハネスブルグの北東に拠点を置くポロクワネ・ロータリークラブは、「無駄がなければ不足もない」という格言を実践しています。同クラブは550人以上の幼稚園の先生と保育士を対象に、一般的な家庭廃棄物(紙管、丸棒、卵パック、新聞紙など)を材料とする工作授業の研修を実施してきました。2017年にEmpty Toy Box Educationというイニシアチブの創始者であるシェイン・ムーディーさんと手を組み、このような工作課題に子どもたちを夢中にさせる方法を農村部の教員たちに教えました。クラブ会員はリサイクル品と接着剤やはさみなどの備品を集め、研修を手伝い、研修修了証を作成します。「幼児期発達プログラムは、当クラブが手がけてきた中で最も大きな成功を収めた持続可能なプログラム」とシェインさんの母親で同クラブ会員のアースラ・ムーディーさんは言います。同クラブの推定では、これまでにこのプログラムの恩恵を受けた就学前児童の数は1万7千人に上ります。

この記事は、Rotary 誌の2024年1月号に掲載されました

ロータリーのプロジェクトは世界中の地域社会で変化をもたらしています